当院ではセカンドオピニオンを希望されて受診する方が多くいらっしゃいます。その内容としては
・抜歯と言われた歯があるが、なんとか抜かずに治療できないか
・神経を抜かないといけない歯があるが、神経を守って治療できないか
・なるべく削らず治療ができないか
・定期検診を受診していたが、突然重度の歯周病や虫歯であると聞き、意見を聞きたい
・詰め物が何度も取れてしまうため、何か他の方法がないか
などなど様々です。そんな方たちが受診された際、当院では、その症状のある部位を含めお口全体を検査して、今の状態を客観的にお伝えするようにしています。そして治療が本当に必要な場合、どのような治療が考えられるか、複数の治療パターンがある場合はそれぞれを提示しています。
そこまで説明した上で、これまで通ってこられた先生の意見も含めて、今後どの歯科医院でどのような治療を希望するかを考えて頂いています。
お口の状態が複雑な問題を抱えている場合には、当日すべてのお話をすることが難しいため、初診とは別にもう一回来院して頂き、そこで説明をしています。
このような対応を当院ではしていますが、セカンドオピニオンを希望される患者さんには以下のような不安をお持ちのことがあります。
・今まで通っていた歯医者さんを裏切るような気持ちがする
・別の歯科で話を聞くと言ったら、今まで通ってた歯医者さんに怒られないか心配
・もう治療が進んでしまっているけど、セカンドオピニオンを受けて大丈夫だろうか
・セカンドオピニオンを受けて転院したいが、どうしたらよいか
こんなお気持ちをお聞きすることがあります。
このような心配事について解説します。
まず、別の歯医者さんの意見を聞くことは何も悪いことではないので、裏切るや怒られるなどの心配をする必要は一切ありません。当院通院中の方でも、他の医院の意見を求めていく方もいらっしゃいます。
そして1つ言うならば、通っていた歯医者さんに、わざわざ「セカンドオピニオンを受けにいく」という必要もありません。「一度考えさせて下さい」と伝え、セカンドオピニオンを求めていくと良いかもしれません。
また治療が進んでしまってる場合にも、セカンドオピニオンは可能です。ただ支払いなどが生じている場合で転院になる時は、どのような対応になるか確認が必要です。これまでの資料などの引継ぎが必要なこともあります。
ここまでセカンドオピニオンについて解説してきました。歯科治療は不可逆的な治療が多く、一度失ったものは元には戻りません。そのため治療に対して慎重になるのは当然です。後悔のないよう選択されることができると良いと思います。ここまで読んで頂きありがとうございました。
2025年8月17日 9:02 PM | カテゴリー:臨床の話